彼を好きになるまであと、8秒.
高杉優には、拒否反応がでなかったーー。
私は、でなかった意味を込めてコクリと首を縦に振った。
「なんで、だろう?」
香織にわかるわけないのに、香織に向けて、ポロッと口から漏れる言葉。
「もしかしたら.....」
もしかしたら?
「学園の王子様が女だったりしてね」
香織は、面白そうにクスクスと笑う。
高杉優が、実は女.....?
ポカンと口を開けていると「冗談よ」と私のおでこを軽く指先で押すように叩いた。