彼を好きになるまであと、8秒.
鞄から財布を取り出しお金を返そうとすると。
「いらないよ。その代わり、ひとつ聞いてもいい?」
そう聞いてきた高杉優に、私はコクリと頷く。
「あのさ、」
「な、に....?」
何を、聞かれるんだろう?
「何で目を見て話してくれないの?」
その言葉にピクリと反応してしまう私の体。
あんだけ目を逸らしてたら、不自然だもんね。やっぱり、気になるよね。
ここでちゃんと話して、関わるのを辞めてもらおう。