彼を好きになるまであと、8秒.
今すぐに男苦手を克服しようとは、私も思っていない。
だけど。
香織もこう言ってるし、少しずつだけど、男苦手が克服出来たらいいなって。
香織の想いを聞いて、そう前向きな気持ちになれた――。
「これからが楽しみね~」
そうボソリと呟くように言った香織は、意地悪そうな顔をしていた。
............うん、前言撤回。
この子は、私の心配よりもただたんにこの状況を楽しんでるだけなのかもしれない。