彼を好きになるまであと、8秒.
だから、優くんに触れると震えが止まるのかもしれない。
「あかり?」
何も反応しない私を不思議に思ったのか、顔を覗き込むように言った優くん。
「ごめんね。ボーッとしてた。」
「ほら、行こう」
目の前に来た電車に乗って、学校に向かう。
そして、ふたつ目に変わったこと。
それは、私自身の変化。
優くんに慣れたせいもあるけど、優くんに対しては、香織と大地と同じようにスラスラ話せるようになった。