初恋とチョコレートと花束と。
――その日の放課後。
お姉ちゃんにおつかいを頼まれて近所のスーパーへ向かってると、その隣にある公園で遊んでる矢川くんを見かけた。
それも、私達より小さい・・・3つか4つくらい年下の子と一緒に。
ニコニコと楽しそうに笑いながら遊んでる女の子の隣にいる矢川くんは、どこか優しい表情をしてて。
あんな顔をしてる矢川くん、初めて見た・・・。
学校だと無表情のままずーっと本を読んでて、何を考えてるのかすら分からないのに。
っと、いけない。こんなことしてる場合じゃなかった!
公園の時計を見上げた私は、急いでスーパーに向かって歩きだす。
家を出た時からもう15分も経ってたなんて、全然気が付かなかった。
あんまり遅く帰ると、お姉ちゃんが心配しちゃう。
スーパーに入る前にお姉ちゃんから渡された買い物メモを確認すると、私は急ぎ足で自動ドアを通り抜けた。
・・・帰りに公園の側を通った時、もう矢川くんの姿はそこになかった。
空の色はまだ明るいオレンジだけれど、時計の針は5時半を過ぎてるから、家に帰ったんだと思う。
それにしても、あの女の子はいったい誰なのかな?
矢川くんと一緒に遊べるなんて、ちょっと羨ましいかも。
・・・って、何を考えているんだろう。
深呼吸をして気持ちを落ち着かせてから、家に向かって歩き始める。
でも、頭の中に浮かんできたのは全部矢川くんのこと。
今何をしてるんだろうとか、好きなものはなんだろうとか。
・・・明日、学校で会ったら聞いてみようかな。
それにしても、なんでさっきからこんなに矢川くんの事ばっかり考えちゃうんだろ。
色々と考えてるうちに、いつの間にか家に着いてたらしい。
私は大きく息を吸い込むと、玄関のドアを開けた。
「ただいま!頼まれていたやつ買ってきたよー」
キッチンにいる絵里花(エリカ)お姉ちゃんにエコバッグを渡したら「いつもありがとう。これはお礼ね」とひとくちサイズのチョコを何個かもらった。
「お姉ちゃんありがと!大事に取っておこーっと」
そう言いながらいつもお菓子をしまってる空き缶にチョコを入れる。
そろそろ前にもらったやつも食べないとなぁ・・・。
――あ、今のうちに宿題やっておこう。
お姉ちゃんにおつかいを頼まれて近所のスーパーへ向かってると、その隣にある公園で遊んでる矢川くんを見かけた。
それも、私達より小さい・・・3つか4つくらい年下の子と一緒に。
ニコニコと楽しそうに笑いながら遊んでる女の子の隣にいる矢川くんは、どこか優しい表情をしてて。
あんな顔をしてる矢川くん、初めて見た・・・。
学校だと無表情のままずーっと本を読んでて、何を考えてるのかすら分からないのに。
っと、いけない。こんなことしてる場合じゃなかった!
公園の時計を見上げた私は、急いでスーパーに向かって歩きだす。
家を出た時からもう15分も経ってたなんて、全然気が付かなかった。
あんまり遅く帰ると、お姉ちゃんが心配しちゃう。
スーパーに入る前にお姉ちゃんから渡された買い物メモを確認すると、私は急ぎ足で自動ドアを通り抜けた。
・・・帰りに公園の側を通った時、もう矢川くんの姿はそこになかった。
空の色はまだ明るいオレンジだけれど、時計の針は5時半を過ぎてるから、家に帰ったんだと思う。
それにしても、あの女の子はいったい誰なのかな?
矢川くんと一緒に遊べるなんて、ちょっと羨ましいかも。
・・・って、何を考えているんだろう。
深呼吸をして気持ちを落ち着かせてから、家に向かって歩き始める。
でも、頭の中に浮かんできたのは全部矢川くんのこと。
今何をしてるんだろうとか、好きなものはなんだろうとか。
・・・明日、学校で会ったら聞いてみようかな。
それにしても、なんでさっきからこんなに矢川くんの事ばっかり考えちゃうんだろ。
色々と考えてるうちに、いつの間にか家に着いてたらしい。
私は大きく息を吸い込むと、玄関のドアを開けた。
「ただいま!頼まれていたやつ買ってきたよー」
キッチンにいる絵里花(エリカ)お姉ちゃんにエコバッグを渡したら「いつもありがとう。これはお礼ね」とひとくちサイズのチョコを何個かもらった。
「お姉ちゃんありがと!大事に取っておこーっと」
そう言いながらいつもお菓子をしまってる空き缶にチョコを入れる。
そろそろ前にもらったやつも食べないとなぁ・・・。
――あ、今のうちに宿題やっておこう。