初恋とチョコレートと花束と。
「・・・えっと、鯉って言うのは、魚の種類。こどもの日に飾る鯉のぼりと言ったら、わかりやすいかな?故意って言うのは、自分からわざとやること。犯罪とかね。綾がいつも見てる刑事ドラマには、そういうの多いんじゃない?」
これで全部かな、と最後に付け足して、お姉ちゃんからの説明は終了。
すっごくわかりやすかった、と思う。
「――まぁ綾が訊きたいのは最初からわかっていたんだけれど。恋について知りたい、でしょ?」
その言葉に、私は目を見開く。
「何でわかっていたんだろう?って不思議に思っているんだろうけれど、簡単よ。この前あったこどもの日の時には何も訊かれなかったし、故意なんて今日聞くまで存在すら知らなかったと思うから、綾が知りたいのは恋以外には無いだろうな~と思って」
得意気に言ったお姉ちゃんは、なんだか少しだけかっこよく見える。
「ってか、わかってたなら最初から教えてよー!」
そう言いながらお姉ちゃんの腕をゆさぶると、お姉ちゃんはなぜかふふっと笑った。
「・・・それで、綾の好きな人って「ただいまー」」
お姉ちゃんが何かを言いかけたのと同時に玄関のドアが開いて、お父さんが帰ってきた。
その声を聞いてお姉ちゃんがため息をついたのは、どうしてだろう?
でもすぐに「おかえりー。ご飯は?」と言いながら玄関の方へと向かっていたから、私の見間違いなのかもしれないけれど。
これで全部かな、と最後に付け足して、お姉ちゃんからの説明は終了。
すっごくわかりやすかった、と思う。
「――まぁ綾が訊きたいのは最初からわかっていたんだけれど。恋について知りたい、でしょ?」
その言葉に、私は目を見開く。
「何でわかっていたんだろう?って不思議に思っているんだろうけれど、簡単よ。この前あったこどもの日の時には何も訊かれなかったし、故意なんて今日聞くまで存在すら知らなかったと思うから、綾が知りたいのは恋以外には無いだろうな~と思って」
得意気に言ったお姉ちゃんは、なんだか少しだけかっこよく見える。
「ってか、わかってたなら最初から教えてよー!」
そう言いながらお姉ちゃんの腕をゆさぶると、お姉ちゃんはなぜかふふっと笑った。
「・・・それで、綾の好きな人って「ただいまー」」
お姉ちゃんが何かを言いかけたのと同時に玄関のドアが開いて、お父さんが帰ってきた。
その声を聞いてお姉ちゃんがため息をついたのは、どうしてだろう?
でもすぐに「おかえりー。ご飯は?」と言いながら玄関の方へと向かっていたから、私の見間違いなのかもしれないけれど。