フェイス
「そうなんだ? パソコンメールでも大丈夫だよ」


カナタ先輩はあたしの言葉を信じ切っているようで、そう言って来た。


これでパソコンで勇とカナタ先輩の2人とやりとりができることになる。


「ごめんね。ケータイショップに行く所だったんだね」


「はい。でも大丈夫ですよ。カナタ先輩との時間はとても楽しかったですし」


「そっか。そう言ってもらえると嬉しいよ」


そう言うカナタ先輩が時間を気にし始めていた。


もうすぐ1時間が経つ。


「あのさ、できればでいいんだけど……」


「はい」


「次の土曜日に、また会ってもらえないかな?」


カナタ先輩の言葉にあたしは目を見開いた。
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