フェイス
子供たちが遊んでいるのに視線を向けながら、木製のベンチに座る。


あたしもその隣に座った。


「美春とは付き合ってないよ」


ハッキリとした口調でそう言い切ったカナタ先輩。


「そうなんですか……」


「あぁ。じゃないとこうしてナナちゃんと遊んだりしないでしょ」


「……はい」


あたしは曖昧に頷いた。


一緒にいればいるほど女馴れしているとわかるカナタ先輩。


すべての言葉を信用していいのかどうか、わからない。
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