フェイス
彩羽と山田君はあたしに挨拶をしてさっさと教室を出て行ってしまった。


そんな姿を見ても、あたしはなにも思わなかった。


だってあたしは彩羽よりも可愛いんだもの。


あんな子ライバル視する必要だってない。


鼻歌交じりに教室を出て歩き出した。


あたしは可愛い。


あたしはだれよりも美人だ。


そう思う事で少しだけ気分はよくなっていた。


今日変えてフェイスを付けようか。


外へ出るとナンパされること間違いなしだ。


そう思うと自然と頬がにやけてきた。

< 182 / 271 >

この作品をシェア

pagetop