復讐日記
さっきは気が付かなかったけれど、随分と草が伸びている。


その間に雪がどんどん降り積もっている。


つい数日前までここに建物があったなら、ここまでうっそうと茂る事はないハズだ。


「でも、もう君も見えなくなったんだね。雑貨屋を必要としなくなったからか、雑貨屋からはじき出されたか、どっちかだ」


「どういう意味?」


「この雑貨屋は必要な人にだけ見える不思議な雑貨屋なんだよ。見えないってことは、もう必要ないってこと」


「そんなことない!」


思わず大きな声が出てしまった。
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