復讐日記
「智子ってお金持ちのお嬢様って感じだったから、意外だなぁ」


嫌味を込めてそう言うと、智子の鋭い視線を感じた。


やっぱり、プライドの高さは変わっていないようだ。


「あんただって、高校中退してフリーターじゃん」


智子の大きな声に吉野さんがすぐにかけつけた。


「ちょっと、やめなよそう言う事言うの」


吉野さんはあたしがバイトをしている理由をちゃんと理解してくれている。


「智子はあたしのことを知らないから、仕方ないんです」


あたしは智子を庇うようにそう言った。


智子があたしを睨み付けてくるけれど、そんなもの関係ない。
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