復讐日記
☆☆☆

それから数時間後、ようやく智子が店長室から出て来た。


智子の目は吊り上がり、怒りで頬が赤くなっている。


「智子、大丈夫?」


午前中と同じように智子と一緒にレジに入ったあたしは、そう聞いた。


「大丈夫なように見える?」


その声は低く、怒りを含んでいるのがよくわかった。


「だけど盗んだんでしょ?」


「あたしは盗んでない!」


智子がレジ台を叩いてそう叫んだ。


お客さんたちが何事かとこちらへ視線を向ける。
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