復讐日記
☆☆☆

この日、あたしは夢を見た。


剛の両親と初めて会った時の夢だった。


剛の両親はとても優しくて、家に遊びに来たあたしを笑顔で出迎えてくれた。


「剛にこんな可愛い彼女ができるなんて、思ってなかったなぁ」


「そうね。いつでも家に遊びに来てね」


そう言っておいしい紅茶を出してくれたのだ。


ふと目が覚めた時、外はもう明るくなっていた。


今日はバイトが休みだからアラームをかけていなかったのだ。


「懐かしい夢」


そう呟いて上半身を起こすと、自分の頬が濡れていることにきがついた。


え?


驚いて鏡を確認する。
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