復讐日記
花音に返事をしようとした手が止まった。


テーブルの上の復讐日記に視線を向ける。


花音はこの日記をいい方向へ使うことができるんじゃないかと言っていた。


今でも、そんなくだらない事を思っているんだろうか。


そう思うと、メッセージを送る気分じゃなくなってしまった。


スマホを置き、日記を見つめる。


明日の復讐も、明後日の復讐ももう書き込まれている。


それなのに、花音はこれをやめろと言っているのだ。


「意味がわからないよ、花音」
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