復讐日記
行方不明
それからどんな話をしても、花音との会話は弾まなかった。


その原因が復讐日記であることはわかっていたけれど、あたしは日記をやめるつもりはなかった。


せっかくここまで来たのに、どうしてやめなきゃいけないんだろう。


自室に戻り、ベッドに仰向けに寝転んで目を閉じた。


目の裏に真っ赤な炎が燃え盛っているのが見えた。


火葬場が大爆発を起こした時の光景だ。


強い炎がメラメラと立ち上っている。


最近、いつもこうだ。


目を閉じれば復讐した相手の顔が浮かんでくる。


転がった頭部や、炎、階段をおちて行く姿が。
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