復讐日記
今度はまた剛たちの名前を書く番だ。


そう思うと心が躍る。


けれど、同時に車にはねられた剛の両親を思い出し、胃がギュッと締め付けられた。


もう終わった事だと自分に言い聞かせて、その光景を無理やり頭の中からはじき出した。


少し気分を変えた方がいいのかもしれない。


そう思いながら引き出しを開けたが……。


そこに、日記はなかった。


「あれ?」


高校時代に使っていたノートや教科書の間に挟まっていないか確認していく。


しかし、どこにも復讐日記はない。
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