復讐日記
信じられず、あたしは冷たいコンクリートに膝をついてしまった。


「うっとう……しい……?」


「あ、でも1つだけ感謝してることがあるよ」


花音が思い出したようにそう言った。


「あたしと、宏哉を近づけてくれたこと」


耳元でささやかれた言葉にあたしは花音を見つめた。


「それ、どういう意味……?」


「最初は彩愛の事を手伝うつもりで宏哉の様子を見てた。でもね……好きになっちゃった」


そう言い、花音は笑ったのだ。


花音が、宏哉を好きになった?
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