復讐日記
「それが人への頼み方?」


花音があたしの目の前に立ち、そう言って来た。


あたしは驚いて花音を見つめる。


「花音! あたし、腕を刺されたんだよ!?」


「知ってるよ。全部見てたんだから」


途端に、冷たい声でそう言う花音。


無表情になりジッとあたしを見おろしている。


その冷たさに背中がスッと寒くなって行くのを感じた。
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