復讐日記
花音が突き立てられたナイフを握りしめたのだ。


「なにするの!?」


咄嗟に抵抗しようとして身をよじる。


その反動でナイフの刃が皮膚をえぐるように動いた。


声にならない悲鳴をあげ、うずくまる。


「ほら、ジッとしてないからだよ」


そう言って笑顔を見せる花音。


その顔は、人間をイジメて楽しむ悪魔のようだった。


「やめて、いや……」


「少しだけ、血が出るかもね?」


花音はそう言い、刃物を一気に引き抜いたのだった……。
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