復讐日記
それは初耳だった。


「高校3年生になったら、毎年みんな日記帳を買って行くんだよ。日記をつけることで目標を達成しやすくなるとか言ってたよ」


「へぇ……」


それで日記だけこんなに数があるんだ。


「あの、他の日記はないですか?」


棚をザッと確認したあたしはそう言った。


「他の日記? そこにあるのじゃダメなの?」


「こういう普通の日記じゃなくて……その……」


復讐日記なんて言っても、きっと怪訝そうな顔をされるだけだろう。
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