復讐日記

奥さんへ近づき、自然と表情が緩んだ。


「ほら、これ」


そう言って段ボールから出されたのは……『幸せ日記』。


そう書かれた日記帳にあたしの笑顔は一瞬して消えてしまった。


「これだろ？　あんたの欲しかったものは」


奥さんの言葉にあたしは左右に首を振った。


「違う……これじゃない」


「本当に？　ここに書かれた幸せな出来事は、全部現実になって行くんだよ？」


「そんなのいらない！」


剛が幸せなになるなんて、そんなこと許さない！


「あたしが欲しいのは復讐日記だよ！　ないの！？」