復讐日記
☆☆☆

あの店に確かに復讐日記はあったんだ。


そう思うと歯がゆくて地面をけりつけた。


あの日記がもう一冊あれば、花音を止める事ができたかもしれないのに!


「なにが幸せ日記だよ」


そう吐き捨てて大股で歩く。


傷口の痛みなんて忘れるくらいにイライラしていた。


念のため他の雑貨屋も確認してみたけれど、やっぱり復讐日記は置かれていなかった。


どこに行ってもない。


だけど、雑貨店の奥さんは『沢山作られない』と言っただけで、一冊しかないとは言わなかった。


それなか世界のどこかに存在しているはずだった。
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