復讐日記
「あたしは2人が別れてくれればそれで満足」


花音はニヤニヤとした笑みを浮かべてそう言った。


せっかく宏哉と近づくために頑張ったけれど、それが無駄になってしまう。


少しだけ悔しさを感じたが、元々宏哉のことなんて好きじゃないし、悲しい気持ちにはならなかった。


「次のページからはまだ何も書いてないよ。書く?」


花音にそう言われて、あたしは大きく頷いた。


「いいの!?」


「いいよ。だけど、残り10ページを全部あたしの目の前で書くこと。あたしがダメって言ったことは書きなおすこと」


復讐日記を片手に持ち、花音はそう言って来た。
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