復讐日記
宏哉との出来事を夢に見たのも、今日が初めてだった。


それで泣いて目覚めるなんて、まるであたしが宏哉の事を好きだったとでも言うようだ。


「まさか、そんなのあり得ない」


そう呟き、ベッドを下りた。


熱が下がった時に汗をかいていて、体が気持ち悪い。


バイトも再開しなきゃいけないし、のんびり寝ている時間はなかった。


湯船に温めのお湯をためてじっくりと温まる。


ホッとしたその瞬間、湯船の中に泡が立ったのが見えた。


それは小さな泡だったのに、徐々に大きく膨れて行く。


ボコボコとまるで沸騰したお湯のように湧き上がる泡。
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