復讐日記
口を開くたびに胸がズキズキと痛んだ。


自分が花音を傷つけていると、嫌というほど理解できていた。


「あたしは何もしてない」


「信用できない」


すぐにそう返すと、花音の表情が歪んだ。


とても悲しそうな顔。


「……彩愛は変わっちゃったね」


やんでいた雪が2人の間に線を引くようにふりはじめた。


音もなくふる雪が2人の体温を奪っていく。
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