復讐日記
☆☆☆

運がいいことに、ミオリは花音と同じ高校に通う1年生だった。


つまり、あたしが通っていた高校ということだ。


あたしはクローゼットの奥からクリアケースを引っ張り出した。


もう捨ててしまおうかと考えていた制服が入っている。


夏服、合服、冬服、体操着。


久しぶりにみるそれらに、心臓がドクンッと高鳴った。


嫌な事を思い出すからもう二度と着たくないと思っていたけれど、こんな風に役立つなんて思わなかった。


あたしは迷う事なく冬服に袖を通した。


あまり着ていないから馴染むまでに時間がかかりそうだ。
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