復讐日記
「ありがとうございます。あの……名前、まだ聞いてないですよね?」


「そうだっけ? あたしの名前はカリンだよ」


あたしは剛から聞いたことのある従兄の名前を伝えた。


「カリンさん。一緒に食べないんですか?」


「ちょっと風邪気味で食欲がないの」


あたしはそう言ってごまかした。


ここでマスクを外して顔をバラすことはできない。


「そうなんですか……」


少し残念そうにしながらも、ミオリはスイーツを見て頬を緩めている。


本当に幸せそうだ。
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