復讐日記
「はい。幸せ日記って言って、書いたことがそのまま現実になるんです」


「なにそれ、都市伝説?」


「違いますよ。見て見ます?」


そう言って学生鞄を開けるミオリ。


あたしはゴクリと唾を飲みこんでその様子を見つめた。


「これです」


ミオリが鞄から取り出したのは間違いなく、あの雑貨屋で見かけた幸せ日記だった。


「なにこれ、普通の日記帳でしょ?」


そう聞くと、ミオリは左右に首を振った。


「違いますよ。ここに書けば全部が現実になるんです」
< 277 / 321 >

この作品をシェア

pagetop