復讐日記
あれは本当に実行されるんだろうか。


あたしは早足になってミオリの後ろへと近づいた。


ミオリはあたしの存在にも気が付いていない。


路地はどんどん狭く、薄暗くなっていく。


通り魔がやってきてもすれ違えないかもしれない。


そう思ったあたしは少し歩調を緩め、ミオリとの距離を置こうとした。


が、足が勝手に前へ前へと進んでいくのだ。


「え、なんで……?」


思わずそう呟いた。


自分の意思とは関係なく、どんどんミオリに近づいていくあたし。


なんで?


なんで止まらないの!?
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