復讐日記
「ごめんね、兄さんのショックも大きくて」


「ううん、大丈夫」


あたしは左右に首を振ってそう言った。


「こっちは兄さんの彼女のミオリさん」


剛の隣に座っている女性へと視線を移動させる。


ミオリの頬には大きなガーゼが貼られていて、目は伏せられたままだ。


昨日の出来事を思い出すと今でも笑い出しそうになってしまう。


ミオリの青ざめたあの顔。


剛にも見せてやりたかった。
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