復讐日記
その時だった。


後方の席に座っていた男が突如奇声を上げて立ち上がったのだ。


それを見てあたしはニヤリと笑う。


始まった。


男は奇声を上げながら両手を大きく振り上げた。


右手にライター、左手には透明な瓶を持っている。


中身はここからじゃわからない。


だけどあれはおそらく……ガソリンだ。


「ふふっ」


思わず笑みが漏れてしまった。


ただならぬ雰囲気に包まれる会場。
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