復讐日記
消防活動が続いているけれど、乾燥しているせいかなかなか火はおさまらない。


中から次々と犠牲者たちが運び出されてくる。


中には真っ黒コゲで性別の判断もできない人がいる。


「そう言えば、お兄さんたちは?」


「あぁ、無事に逃げ出して手当てを受けてる」


その返事にあたしはホッと胸を撫でおろした。


あの日記の通りならあいつら2人は最後まで苦しんで死ぬ予定だ。


こんな所で死んでもらっては困る。


「それならよかった」


あたしは本心からそう言ったのだった。
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