復讐日記
☆☆☆

花音の家までは自転車で5分ほどだった。


徒歩でも近い場所なのだけれど、早く話がしたくてあたしは自転車で向かった。


「彩愛、早かったね」


玄関のチャイムを押すと、花音はすぐに出て来てくれた。


「えへへ。ちょっと報告があったからね」


「上がって。外は寒かったでしょ」


花音の部屋はとても清潔感があり、白色を中心にしている。


アイドルのポスターが一枚だけ貼られているけれど、それもこの部屋に似合っていた。


「で、話ってなに?」


白いテーブルにあったかい紅茶を置いて、花音がそう聞いて来た。


あたしは出された紅茶をひと口飲んで、花音を見た。
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