色眼鏡
☆☆☆

それから数十分後、あたしと夏生は駅前にある眼鏡屋にきていた。


「ごめんね付き合わせちゃって」


「気にしないで。眼鏡って沢山種類があるんだね」


夏生は興味津々といった様子で並んでいる眼鏡を見ている。


「夏生は視力いいの?」


「うん。眼鏡もコンタクトも無縁だよ」


そう言ってニッコリと笑う夏生。


「いいなぁ」


あたしは思わずそうぼやいた。


視力が悪いと人よりもお金や手間がかかってしまう。


「でも、眼鏡ってお洒落で可愛いよね」
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