色眼鏡
「好きなんだ?」


美穂が更に聞いてくる。


その目が徐々に吊り上がって行くのがわかった。


「す、好きじゃない」


言った瞬間、刺すような頭痛を感じて顔をしかめた。


「里菜、どうしたの? 大丈夫?」


佳奈が心配して声をかけてくれる。


「ごめん……退院したばかりだから少し疲れた」


あたしはそう言い、2人に帰ってもらったのだった。
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