色眼鏡
☆☆☆

翌日、あたしは学校へ行く前に安田さんにメールを送っていた。


少しでもあの店と店員の事を聞きたかった。


《やけに綺麗な男だったことは覚えてるよ。だけど君みたいに彼が夢に出て来たことは1度もない。1つ言える事があるとすれば、店も彼もすべて消え去ったことから、あれはこの世の者じゃないってことかな》


「この世の者じゃない」


あたしは小さな声で呟いた。


color glassの書き込みを思い出す。


《他の力》。


それはこの世の力ではなく、もっと別の力を借りるという意味だったんだろうか。


そしてそれが、彼のことなんだろうか。


《あたしはなにか忘れているみたいなんです。安田さんはどうですか?》


《俺はそういったことはないよ。君は俺とは少し違うのかな?》
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