色眼鏡
そう思った時だった。


激しい頭痛に襲われてあたしは頭を抱えた。


「里菜、大丈夫?」


夏生にそう声をかけられても返事ができない。


目の前が真っ暗になる。


次の瞬間、少し幼い自分の後ろ姿が見えていた。


自分はパソコンの前に座り、キーボードを叩いている。


この光景はどこかで見たことがあった。


だけど思い出すことができない。


あたしは記憶のカギをこじ開けるようにして、過去の自分がなにをしているのか確認した。


画面上にcolor glassのブログが表示されている。
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