色眼鏡
あたしが……作ろうとしていたのだ。


そして『他の力』を借りて完成させた。


この、眼鏡を……!


「これはなに?」


夏生にそう聞かれてあたしは視線をパソコンへと戻した。


ジットリと妙な汗をかいている。


「それ……どんな願いでも叶うサイトだよ」


あたしは無意識の内にそう言っていた。


「そんなのがあるんだ?」


夏生の声にハッと我に返る。


あたしはこんなサイト見たことがない。


なのに、どうして知ってるんだろう。


心臓が破裂してしまいそうだ。


忘れていたことがどんどん思い出されて行く。
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