色眼鏡
「このサイトに里菜は5年前にアクセスしてるね」


夏生が日付を確認してそう言った。


5年前。


丁度color glassが掲示板などへの書き込みをやめた時期と一致している。


「確認してみる?」


夏生にそう言われ、あたしは生唾を飲みこんだ。


このサイトを確認すればきっと何かがわかるだろう。


けれど、それを受け止めるだけの勇気がない。


「里菜、逃げてちゃダメだよ?」


夏生の言葉にあたしは泣きそうになってしまった。


もう少しでこの眼鏡の全貌がわかる。


あたしは奥歯を噛みしめて、URLをクリックしたのだった……。
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