色眼鏡
教室へ入る事を拒絶している。


「里菜?」


ハッと我に返って振り向いた。


夏生が不思議そうな顔をしてあたしを見ている。


「大丈夫? 教室入れる?」


その言葉に表情が緩んだ。


「うん。あたしは大丈夫だよ」


そう言って、夏生と一緒に教室へと足を踏み入れたのだった……。
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