色眼鏡
☆☆☆

店内は想像以上にきらびやかだった。


品数は豊富で、だけどゴチャゴチャしていない。


白いライトで照らし出された眼鏡はキラキラと輝く宝石のように見えた。


「わぁ……!」


店内を見回して思わず声をあげた。


棚に並べられた眼鏡も、テーブルに置かれた眼鏡も、ちゃんと背筋が伸びているように思える。


こんなに魅力的にうつる眼鏡をあたしは見た事がなかった。


「どうぞ、ご自由に手に取ってみてください」


男性にそう言われ、あたしは1つ1つ眼鏡を確認していった。
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