色眼鏡
「そうなんだよねぇ。帰りながらでいいから少しだけ聞いてくれない?」


「帰りながらって、2人ももう帰るの?」


「そうだよ! だって教室になんていられないもん!」


そう言ってオーバーに悲しんで見せる美羽。


本当にかにかがあったみたいだ。


「ごめんね里菜。ちょっとだけつきあってあげて」


いつもより低姿勢な様子の2人に、あたしは小さく頷いた。
< 51 / 258 >

この作品をシェア

pagetop