色眼鏡
☆☆☆

その日も夢を見ていた。


場所は眼鏡屋さんだ。


輝く店内にあの男性が立っている。


以前もこんな夢を見たことがあると、夢を見ながら思い出していた。


黄金色の和服を着た男性が「いらっしゃい」と、笑顔を浮かべている。


「あのっ」


あたしは咄嗟に声をかけた。


けれど、なにを質問したかったのか思い出せない。


ただ、前回の夢の中で何かを言いたかったことだけ、思い出していた。


男性は笑顔であたしを見つめている。
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