色眼鏡
「そうなんだ。度数が合ってないんじゃない?」
「そうかも」
適当に返事をしていると、美穂がムッとした表情になったのがわかった。
「あ、えっと、ちょっと疲れてて、ごめんね」
「どうしたの里菜? なんでいきなり謝るの?」
首を傾げてそう聞いてくる美穂。
ダメだ。
なにをしても空回りする。
本心が聞こえなくても、一度本心を聞いてしまったから、今度は過剰に相手の顔色を見るようになっている。
「な……んでもないよ、ごめん……」
モゴモゴと口ごもりながらそう言い、俯いた。
「そうかも」
適当に返事をしていると、美穂がムッとした表情になったのがわかった。
「あ、えっと、ちょっと疲れてて、ごめんね」
「どうしたの里菜? なんでいきなり謝るの?」
首を傾げてそう聞いてくる美穂。
ダメだ。
なにをしても空回りする。
本心が聞こえなくても、一度本心を聞いてしまったから、今度は過剰に相手の顔色を見るようになっている。
「な……んでもないよ、ごめん……」
モゴモゴと口ごもりながらそう言い、俯いた。