双子姉妹
あたしはフレンチトーストをナイフとフォークで切り分けて口に運んだ。


ほどよい甘みに、半分眠っていた頭が覚醒されていく。


コーンスープは夏らしく冷たいものになっていて、とても美味しい。


この世にこんなにおいしい朝食があったなんて、今まで知らなかった。


あっという間にご飯を食べ終えて、あたしはユキエさんの用意してくれた私服に着替えた。


どこかへ行く用事でもあるのかと焦ったが、そうではなくてこれが部屋着みたいだ。


あたしなんて、家から出ない休日は1日中パジャマ姿だ。


そう思って苦笑いを浮かべる。


「今日の予定はどうされるんですか?」


ユキエさんが髪をといてくれながらそう聞いて来た。
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