双子姉妹
「たぶんバレてないと思う」


その言葉にあたしはホッと安堵のため息を漏らした。


「よかった。1度も連絡くれないから心配したんだよ?」


「ごめんごめん。心ちゃんの家の人とっても楽しくて、連絡するの忘れてた」


「うちの家族とも大丈夫だった?」


「うん! すっごく優しいお母さんと、面白いお父さんだね」


小春ちゃんはそう言って満足そうにほほ笑んだ。


本当に楽しい日を送る事ができたようだ。


「そっか。それならよかった」


「心ちゃんはどうだった?」


そう聞かれて一瞬ギクリとしてしまう。


20万円もの買い物がバレれば、さすがに怒らるかもしれない。


「バレてはないよ、でも……」
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