双子姉妹
「商品は宅配で送ってあげるね?」


「う、うん……」


それからあたしたちは服をチェンジするため、近くのコンビニに向かった。


多目的トイレに2人で入り、着替えをする。


「あ、そうだ」


ふと思い出したように小春ちゃんが声をかけてきた。


「ごめんね心ちゃん。あたし涼太君と少しおしゃべりしちゃった」


見ると小春ちゃんは申し訳なさそうな顔をしている。


「どんな話?」


「『風邪ひいたのか、大丈夫か?』って聞かれたから『平気だよ』って」


その言葉に思わず吹き出してしまった。


たったそれだけの会話を気にする必要はない。
< 138 / 269 >

この作品をシェア

pagetop