双子姉妹
自分の部屋だって小春ちゃんの部屋とは大違いだ。


一生懸命おシャレな家具を用意してみても、価値のある本物とは全然違う。


椅子も、座ればギッと音が鳴る。


ベッドのマットレスだってそうだ。


低反発のもを購入したけれど、すでにボロボロだ。


なにもかも違う。


それと同時に、こんなにみすぼらしい部屋を見せてしまったのだという気持ちになり、恥ずかしくなった。


小春ちゃんはこの部屋を見て何を感じただろうか。


楽しかったと言いながらも、本当はあたしのことを心の中で笑っていたのかもしれない。


安っぽい家具に囲まっれ、安い服を着て、安いご飯を食べる。


そんなあたしの生活を見て、憐れんでいたのかもしれない。
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