双子姉妹
「えっと、ごめん。昨日は体調が悪かったから、なんの約束をしたのか覚えてなくて」


苦し紛れにそう説明すると、涼太は眉を寄せた。


「そうだったのか? 今日の放課後遊びに行こうって言ったんだけど」


「そ、そうだったね。うん、大丈夫だよ」


あたしは何度も頷いた。


「心、大丈夫?」


千代が心配してあたしの事を見ている。


「全然大丈夫だから」


あたしはそう言って、どうにか切り抜けたのだった。
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