双子姉妹
☆☆☆
学校までの登下校は当然のように近藤さんがしてくれた。
他の子たちも同様に車で送迎されているらしく、登校時間には校門の前が車で一杯になっていた。
「おはよう小春さん」
教室へ入ると同時にそう声をかけられて、あたしは思わず叫びそうになってしまった。
マスクの下でギュッと唇を結び、降り返る。
そこにいたのは写真で見たキョウカちゃんだった。
長い黒髪と1つにまとめ、スラリと背の高い美人だ。
「お、おはよう、キョウカ……さん」
N女ではみんな名前に「さん」を付けて呼ぶのだと聞いた。
あだ名はない。
そういう校風なのだそうだ。
学校までの登下校は当然のように近藤さんがしてくれた。
他の子たちも同様に車で送迎されているらしく、登校時間には校門の前が車で一杯になっていた。
「おはよう小春さん」
教室へ入ると同時にそう声をかけられて、あたしは思わず叫びそうになってしまった。
マスクの下でギュッと唇を結び、降り返る。
そこにいたのは写真で見たキョウカちゃんだった。
長い黒髪と1つにまとめ、スラリと背の高い美人だ。
「お、おはよう、キョウカ……さん」
N女ではみんな名前に「さん」を付けて呼ぶのだと聞いた。
あだ名はない。
そういう校風なのだそうだ。